AYANEO AIRといえば、発売時には大きく話題となったポータブルゲーミングPC。
ポータブルゲーミングPCといえば、GDP Win やASUS の ROG Ally 、SteamDeck が有名。
その中で、聞きなれない”AYANEO”という中国企業の製品には恐る恐るだった人も多いのでは無いだろうか。
しかし、今やAYANEOはゲーム機の製造元としては確固たる地位を築きつつある。
そして、中古ゲーミングPC市場の中で、AYANEO AIRはマイナーな部類なのでお安く手に入る注目の機種だ。
どんな性能なのか、安心感、強み、弱みなど、詳しくレビューをしていこうと思う。
Contents
販売ストア
公式サイトに販売店の案内があります。
https://www.aya-neo.jp/ayaneo-air
ただ、AYANEO AIR は後継機も出ている型落ち品になりますので、メルカリなどフリマサイトをチェックしておく方をオススメします。
スペックと特徴
CPU | AMD Ryzen™ 5 5560U |
GPU | AMD Radeon™ Graphics |
メモリ | 16GB デュアルチャネル LPDDR4x 4267Mhz |
ストレージ | 512GB SSD |
カラー | Aurora White / オーロラホワイト , Polar Black / ポーラブラック |
ディスプレイ | 5.5インチ / AMOLED(アクティブマトリクス式有機 EL) |
1920*1080 / マルチタッチ対応 | |
インターフェース | 2×Type-Cポート / 1×TF カードスロット / 1×3.5mmイヤホンジャック |
スピーカー | デュアルチャネル スピーカー |
指紋認証 | 指紋認証サポート |
ジャイロ機能 | デュアルジャイロスコープ搭載 |
アダプター | 65W(PD充電サポート) AC 100-240V |
バッテリー | 7350mAhバッテリー搭載 (28Wh) |
電源オプション | 8W-15W(AYASPACEにて調整可能) |
サイズ | 約224×89.5x26mm / 最薄部:約18mm |
本体重量 | 約398g |
Wi-Fi/Bluetooth | Wi-Fi 6 / Bluetooth 5.2 |
OS | Windows 11 Home |
本体外観
本体上部には、ABXYボタン、左右にジョイスティック、割当可能なボタンが3つ、AYAスペースを起動するボタンと配置されている。
自分は、本体左下の2つのボタンにゲームの【スタート】【セレクト】を割り当てて使っている。
AYANEO AIR だが、本体の質感が”かなり”低い。
安っぽいプラスチックで、マットだがツルツルした質感。
ジョイスティックも軽くてすぐに折れてしまうのではなと心配になるぐらいだ。
そのため、ジョイスティックには、保護目的でスポンジを噛ませている。
ANBERNICのRG35XX H を初めて手にしたときは感動したものだが、AYANEO AIRの方はガッカリしたと言ってもいい。
正直、4万円のPCと思っても及第点の質感なので、定価での購入はオススメしない。
対して、ボタンの押し心地は悪くないし、音も静か。
だからこそ、この質感の低さは勿体ないと感じた。
本体下部にはmicrSDカードスロットとUSB-C。
本体上部には電源ボタン、音量ボタン、USB-C、そしてL1R1ボタン、L2R2ボタンがある。
本体の形状が手に馴染むようになっていて、非常に持ちやすい。
たまに片手で本体を持つ瞬間があるのだが、そのときの握り易さは素晴らしいものがあります。
LRボタンも押し心地が良く音も静かなので、AYANEOはボタンの作り方や使いやすさを追求するのは上手なのだと思う。
サイズ・重さ
サイズは、ほぼNintendo Switch Lite。
重さは398g。
Nintendo Switch Lite が275g ですが、数字ほどの差は感じません。
重いは重いけど、負担になるほどではないし「別に」というぐらい気にならない。
重さについては、そこまでナーバスにならずに大丈夫です。
画面
画面は5.5インチでフルHDの有機ELディスプレイのタッチパネル。
正直、オーバースペックとも言えるぐらい上等です。
Nintendo Switch Lite がHD画質なので、それ以上の画質と発色を持っています。
ちなみに、Nintendo Switch Lite も5.5インチディスプレイなので、AYANEO AIR にはNintendo Switch Lite 用の画面保護フィルムが使えます。
システム
AYANEO AIR のOSはWindows11。
日本人の多くが使い慣れた Windos なので、ゲーム機というより本当にPCです。
ゲーム用にカスタマイズされた Windows というわけでもなくて、本当に普通に Windows。
キーボードにマウスを接続して、外部ディスプレイに繋げばデスクトップPCとして使えます。
エミュレーター性能
対応ゲーム一覧
Windowsを搭載しており、CPUにAMD Ryzen™ 5 5560U を載せているので、大抵のゲームはプレイ可能です。
PS3も動作するぐらいパワフルなCPUになっているので、多くのゲームエミュレーターが動作します。
このAYANEO AIR の魅力は、このパワフルにWindowsが動作するという1点に尽きる。
実際に遊んでみた
最近ハマっている、PS3のキャサリンをしてみました。
CPUの消費電力はMAX15Wですが、キャサリンは10Wで快適動作。
8Wではカクカクしていたので、10W以上に設定が必要という認識で良さそう。
その他、バイオハザードなど色々してみましたが、動作は至って快適です。
ただし、本体の発熱は結構あり、ファンも回るので地味にゲームに集中できないので気になる。
エミュレーターで遊ぶには
エミュレーターで遊ぶためには、ゲームデータを【吸い出す】必要があります。
吸い出しは、ゲーム機本体にCFW(カスタムファームウェア)を導入するか、ダンパーと呼ばれる機材が必要です。
PSPやPS Vita等であればCFWの導入、ゲームボーイ等であればダンパーを用意するのがいいでしょう。
ダンパーの価格は対応カセットの幅により様々ですが、AliExpress等でお安く購入できます。
AliExpressを使ったことが無いという人は、初心者向けにコチラのページで解説しています。
http://ninjin-game.com/aliexpress/
PS VitaのCFW導入については、コチラのページを御覧ください。
ゲームの吸い出しですが、吸い出しは必ず手元にあるゲームだけにしてください。
そして、手元に無いゲームのデータは必ず削除してください。
吸い出しは、あくまでゲーム機本体が手に入らなくなった、ゲームソフト本体が劣化してきた等の場合の対応であり、あくまで個人的に楽しむものです。
違法ダウンロード、違法にアップロードは絶対にやめましょう。
使用感
起動速度
起動速度は、普通にPCの起動速度です。
余計なソフトを入れていなければ十数秒で立ち上がりますが、スタートアップにソフトを登録していたりすると当然起動は遅くなる。
あくまで Windows なので、使い方によってはどんどん動作が重くなっていくでしょう。
定期的なメンテナンスや、使い方には気を遣っていく必要があります。
電源の切り方
電源は、PCなのでスタートメニューから電源を選んで、シャットダウンを選択して切りましょう。
ゲーム機のように電源ボタン長押しで切らないように注意してください。
バッテリー
OSがWindowsということで、バッテリーについては全く持ちません。
バッテリー容量は7350mAhと大容量ですが、OSが足を引っ張ってゲームで遊ぶと1時間程度でバッテリーが底をつく。
CPUのワット数を落としても大差は無いので、長時間のゲームプレイには向きません。
給電しながらの使用も可能ですが、バッテリーに良くないのでオススメしません。
スピーカー
スピーカーは音量を大きくしても音割れすることも無く、聞き取りやすい音質です。
最大音量、最低音量も共に全く問題がないと感じます。
発熱
ゲームをしている間は、ファンがずっと回っている。
そして、本体は結構熱くなります。
純粋なゲーム機ではなくてPCなので仕方が無いが、ファンから出る熱風は結構気になる。
携帯性
NintendoSwitchLiteと同じぐらいのサイズなため、携帯性については良いとは言えない。
バッグもリュックや大きめのバッグで持ち運ぶことになると思います。
ジョイスティックに高さがあり、本体の剛性にも不安がありますので、裸でバッグに入れるのは心配なため収納ケースが必須です。
収納ケースについては、ダイソーにあるNintendoSwitch用のハードケースがピッタリ。
ゲームの遊びやすさ
ゲームを立ち上げてしまえば、あとは快適そのもの。
何も問題は無く、PCソフトが普通に使えるので細かな設定等も可能です。
ゲームを立ち上げるまでが、どうしても Windows なのでキーボードやマウスが無いと操作がしづらい。
タッチパネルにはなっていますが、アイコンをタップするのも地味にストレスが溜まる。
総括
まとめると、「良くも悪くもWindowsPC」というところです。
Windowsのおかげで、色々なエミュレーターが動作するのでゲームプレイに関しては快適です。
しかし、Windowsのせいでゲームへの没入感やバッテリー持ちは格段に落ちます。
それを理解した上で、本体の質感の低さも考慮できるのであれば、AYANEO AIRは非常にコスパの良いPCだと思う。
酷評しているようだが、手元でPS3がゴリゴリ動く様子は快感です。
今のところ、壊れる様子も無いので安心している。
希望として、製品の質改善はもちろんですが、MicrosoftがポータブルゲーミングPC用にWindowsを改善してくれることを願います。
ANBERNIC RG35XX H のようなLinuxゲーム機でPS3がプレイできるようになれば一番良いなと思う。
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